この季節、鍼灸室の窓から外を眺めると、
黄色と黒のタイガースカラーのクモが、空に浮かんでゆれています。
大きなクモの巣の主はジョロウグモのメスです。
日頃は目立たないクモの巣ですが、霧の朝はクモの糸に水滴がつき、
朝日でキラキラ輝きます、大きな雪の結晶の様です。
ジョロウグモは寒さに弱く、年末までにいなくなってしまいます。
彼女の巣には一向に獲物が掛かりません、クモはただただジッと待つだけです。
「大丈夫だろうか?」毎日見ていると愛着もわいてきます。
クモの巣の端っこに小さなクモがいます。
ジョロウグモのオスです。
オスグモは交接の機会を待っているのでしょう、
メスが獲物を食べるのに一生懸命時に、こっそり近づいて交接しないとメスグモに食べられてしまいます、彼も命がけです。
いや、交接中に食べられメスの栄養となって、子孫を残せた方がオスにとっては大成功なのかもしれません。
そして来年、彼らの生き残った幸運な娘がここに巣を掛けることでしょう。