八月下旬になると全国で地蔵祭りが開催されます。
自宅の近くにもお地蔵さんが祀られており、3年ぶりに町内会主催の地蔵祭りが予定されています。
地域の子供たちを集めて、読経、お菓子を配り、小さな縁日があります。
お地蔵さんは各地の路傍に祀られていますね。
とげぬき地蔵、火伏地蔵、水子地蔵、童話の「笠地蔵」は有名です。
「お地蔵さんと日本人」清水邦彦著(法蔵館)によると、
お地蔵さんの語源はサンスクリット語のクシティガルバ「大地」、「子宮」だそうです。
日本では平安後期の「今昔物語」に説話があり、
亡くなった人が地獄に落ちたとき、僧の姿をした地蔵さまが現れ、閻魔大王を説得して地獄から救って西方浄土に導いてくれたそうです。
地蔵さんは死者救済の菩薩さまです。
京都では平家の時代、後白河法皇が地蔵信仰に熱心で町に入る街道に地蔵堂が立てられました、
地蔵祭りは800年前から京都で始まり、今でも8月24日の地蔵盆に行われる「六地蔵巡り」は盛況です。
江戸時代になると全国各地で集落の境界に祀られます。
災難や疫病から町を護るために立てられたのでしょう。
この頃になると非業の死で亡くなった方や、幼くして亡くなった子供の霊を鎮める死者救済の他に、疫病退散、病気治し、子供の保護、火除けなど現世利益も加わったようです。
町を歩いてお地蔵さんがあると古い街道だと分かります。
近所のお地蔵さんの謂われなど調べても面白いでしょうね。