年末に腰痛、肩関節の痛みで来院される方に「痛みの思い当たる原因はありますか。」とお尋ねすると「庭木の剪定作業をやりました。」と答えられる方が増えます。自宅に庭がない私は「庭でキレイな花や紅葉を楽しめるっていいなあ。」と思いますが、自分で手入れするのは大変なようです。とくに高齢の方には身体に負担がかかる作業です。
剪定ハサミを使って枝を落とす動作は腕を肩より高くあげるため、日頃使わない肩関節の筋肉を酷使し、小さな損傷ができて関節炎をおこしやすくなります。腕があがらなくなることもあります。
脚立に登っての作業は体幹が不安定になるため腰やお尻の深い場所の筋肉に負担をかけ、作業後に腰痛、坐骨神経痛になる場合があります。足腰が弱っている方は疲れてくると転倒の危険もあります。剪定のような日常のやらない作業後は思わぬ場所に痛みがでるものです。
一度に終えようと長時間作業するのではなく、初日は短時間で体を馴染ませ、徐々に時間を伸ばし何日かに分けて剪定作業をしてはどうでしょう。